Theories of Pleiades

技術の話とかイベントに行った話とか思ったこととか

コーチングカンファレンスに参加したっていう話

コーチングカンファレンスってなに

去年の夏前ぐらいから学内で定期的に行われている頭を使うイベントです。 コーチング と名を冠してはいるものの主催の教員様曰くコーチング要素よりも頭を使ってディスカッションしてもらう方に重みを置きたいとのこと。

このイベントが行われている背景として、昨今の社会における部活動のあり方問題というのがあり、弊学でも「部活動をどのような位置づけとして残していくのか」という議論がなされているのだそう。

そこで体育を担当されている先生が「部活動を残していくための取り組みについて学生からも意見を聞きたい」とかそういう感じの動機で始めたのがコーチングカンファレンス、だそうです(たくさんお話を聞いたのでキャパオーバーしておりうまく汲み取れていなかったら申し訳ないが)

これに参加した話をゆるめに書いていきたいと思います。

部活動の話

ぼくはコンピュータに所属しています。入部したのは1年次の12月、3年次に副部長をやって今は部長をしています。 正直、今年に入ってから部活にあまり顔を出せていません。行こうとは思うもののどうしてもバイトとかバイトとかインターンの準備とかに追われて部室に足を踏み入れる時間がなくてどうにもなりません。誰か助けて。

というのは置いておくとして、コンピュータ部の活動って事実どこでもできます。 活動場所が家であってもいいし、学校の情報演習室であっても、部室であっても、ネットカフェであっても図書館でもスタバでも足湯でもコンピュータがあればどこでもできます。

それなのにわざわざ部室に来る?という話がありこれは多分弊部における永遠の課題です。

それだったり、部員の活動に対する価値観の違いとかそういうのも発生しています。

去年ぐらいからなんか割としっかり活動したい人が部の運営をしているのもあってあれやこれやとイベントを作ったりコンテストに出たりとかしていますが、そういうのではなくて部員とわいわい楽しくスキルアップができればそれでいいや、という部員も一定数います。 実際、コーチングカンファレンスで見せてもらった部活動についてのアンケートでは「部活動に対して求めていること」として最上位に「先輩・後輩関係なく楽しめる(48%)」がありました。多分ぼくも入れたと思います。

そういうのは確かに大事ですし、もちろんゴリゴリと実績を出していきたいというのもすごく大切なモチベーションだと思います。

これらの両立はすごく難しくて、ぼく自身部活動をしていく上で部員と価値観の違いで対立することもありました。誰が悪いとかではなく各自が部活のこと好きで意見を強く持っているからこその対立なのもわかるけど。

新しい部活動のあり方の話

部活動に関する世論はなんかいろいろと悪い方向に傾いています。やれブラックだとか、教員の時間外労働だとか、勝利至上主義だとか、ついこの間もそういうのがニュースで騒ぎになっていましたが。

結局部活動って学校の中にある必要があるのか?地域のサークルではいけないのか?学校の中で行うのであればそれって教育の一環であるはずでは?というのがあり、また学習指導要領の中では、

生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動については,スポーツや文化,科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等,学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意すること。(高等学校学習指導要領より抜粋)

という風に位置づけられているらしいです。(高専については学習指導要領の範囲外?という風に聞いていますが参考として)

というので、「部活動を通して学校教育が目指す資質を育成する」というのが現状の部活動に与えられたノルマ、というような感じだそうです。

そこで宇部高専では、順次PBL式部活動を導入していこうという方針が出ている、というお話を伺いました。

PBL式部活動というのは、課題設定から先行研究(前例)の調査、情報収集、実践を1週間、その結果考察と次回の課題設定を1週間、この2週間を1サイクルとして部活動に取り入れていこうというやつで、実は宇部高専では今年度入学生から2,3,4年次の選択科目として単位化されるそうです。

これらの記録をポートフォリオ(ここではPBLの記録レポートを指します)として残していくことで、自分は今まで何をやってきて何ができるようになったのか?とか、どういう手段を取ったときに成功・失敗したのか?とか、そういうものが可視化され蓄積していきます。

結果として、部活動を「技術者として必要な資質を養う場」として組み込むことができ、「部活動である意義」を保つことができる。という話らしいです。

そうして蓄積した記録を元に就活なんかのときの自己分析とかそういうやつができるらしくて、ぼくとしては羨ましい限りだなあと思っています。

ただ、これっていうのは学生にとっては結構負担になる感じのやつで、実際に男子バレー部で導入したところ初めの感触こそ良かったものの、しばらくしてくると「時間がない」だの「めんどくさい」だのというのをポートフォリオに書いてくる輩がいたらしい。

確かにみんながみんな部活動に対してこれほどの熱意を持っているかというとそれは微妙な話で、絶対についてこれなくなる人間というのは出てきますよね。

それでも部活動を残していくためには(これがそのまま通るかは別として)こんな感じの取り組みをしなければならないと。

そうすると現状の部活動が「部活動」と「サークル」に分裂することになるとのことで、当然サークルには予算やら部室やらというのは提供されないわけで、部活動のあり方はかなり変わってくることになると思います。

本当にそれでいいのか?と言われると唸ってしまうところなのですが、まあ前述の部活動に対する価値観の違いっていうのはいくらか解決されるんじゃねえかなあと思っています。

PBL式部活動が羨ましい話

若いうちからこういった自己分析とかの経験ができるの正直めちゃくちゃ羨ましくて、PBL式部活動というのはまあ要するに目標を定めて期限を切ってぐりぐりサイクルを回していくってやつなんですが、これをいい感じに私生活に組み込みたいなあとか思っています。

本来弊学として行っていきたいって言われてるPBL式部活動はグループとかペアになって自分の能力の主観的・客観的評価の差についてディスカッションをしてその中から課題を見つけ解決をしていくっていうやつで、ぼくがポッと「PBLする~~~!!」って言ってできるものではないんですけど、まあでも目標切って情報収集して結果を考察して、のサイクルを記録しながらぐりぐり回すのはできると思うのでせっかくブログあるんだし活用してやっていきたいな~とか思っています。

ディスカッションとかの話

主催の先生曰く、コーチングカンファレンスでは「頭を使ってほしい」とのことでした。

いろいろとお話をしてて(2.5h以上話してた…)、やっぱり普段から考えるっていうことをしていないと無意識に思考って止まってしまうものなんだなあ(?)みたいなことを思ったのを覚えています。(覚えられていないのでは?)

「教育っていうのはできるだけ早いうちに知見を与えること」みたいなこと(めちゃくちゃ噛み砕いたので伝わり方が違かったら申し訳ないな、)を仰っていたのが本当にそのとおりだと思っていて、自分が今になってやっと理解できたことを1年生とかに早いうちから教えてあげれたら最高ですよね。

実際「これもっと早く知りたかった~~~」って思うことって世界にたくさんあって、それをできるだけ少なくする(と言っても知れば知るほどもっと早く知りたかったことは増えていくのでアレですが)のが教育なんだなあとぼんやり考えています。

ディスカッションって自分の意見と他人の意見を真正面からぶつけ合える場だなあと思っていて、自分の見ている世界と他人の見ている世界とって共通点もあれば相違点もあって人間の数だけ視点ってあるので、他人の意見を聞くと新鮮な気持ちになれると思います。

っていうのがクリティカルシンキングってやつの本質なのかなあとか思ってるんですがどうなんでしょうか。クリティカルシンキングについては卒研で扱ったので意識はしているもののなかなか難しいです。

…というのを考えさせられる会に行ってきたよ~という話でした。毎月やってるらしいので弊学の人間はぜひ一緒に行こうね。大体金曜日に開催されてるみたいです。

おわり