Theories of Pleiades

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高専カンファで得たイベント運営の知見の話・後編

mwc922-hsm.hatenablog.com これの続きです。今回は組織構成についての話。

高専カンファin西京での組織構成

前回の記事でも書いた通り、高専カンファレンスin西京の運営チームは20人を超える大所帯でした。

よって組織が動きやすいように

  • 実行委員長:責任役、チームを動かす
  • 副実行委員長:実行委員長補佐
  • 企画部:当日の企画・司会進行など
  • 事務部:会計処理、企画書の作成など
  • 広報部:キャラクターデザイン、ノベルティ・webサイトの制作

という構成を立て企画・運営をしていきました。

そもそも運営が20人という時点で私が処理しきれず間違いだったわけですが、班を分けたのもそこそこ間違いでした。

班割りのメリット

  • 個人の役割がはっきりする
  • 責任が分散化される

個人の役割をはっきりさせるのは大きい組織になればなるほど大切ですよね。20人のチームだと一人ひとりに役割を割り振るというのも難しいので、班の形式を取ったのは各メンバーの負担も分散化されてよかったんじゃないかな~と思います。

また、これはメリットとして上げていいものなのかわからないですが、各班に一人リーダーを決めてもらったので主力メンバーが可視化されたのがリーダーをする上ではやりやすかったです。

班割りのデメリット

  • 各班の情報伝達が難しい
  • なんか結局全部やる人がやるからあんまり意味ない

冒頭で挙げた班ごとの役割分担を見てもらえればわかると思うんですが、それぞれの班に繋がる部分がすごく多いです。

例えば企画書を作るとします。企画書を作るまでの流れと担当部署は以下のようになります。

  1. 当日行う企画の考案(企画部)
  2. ノベルティ(ステッカーなど)の検討(広報部)
  3. 企画やノベルティなどにかかる予算の検討(事務部)
  4. 会場の確保(事務部)
  5. 企画や会場の情報をまとめて発信(広報部)
  6. 企画や予算、広報媒体などを企画書に書き起こす(事務部)

西京カンファの運営は実際上のような流れで行っていましたが、どうですか?

めっちゃ非効率的ですよね。

どう考えてもバカじゃん。絶対に変。そう思いませんか?私は思う。

で、まあ各班の中でもアクティブと非アクティブは分かれるわけで、班割りのメリットがほとんど潰されてしまっているわけですね。 全員に均等に責任が所在するのであれば班を分けるメリットも感じられるのかもしれませんが、今回の場合は班を分ける必要があまりなかったように感じます。

結局どうするのが最適解なのか

まず確実に言えるのは、

メンバーを増やしすぎないこと

です。

特にイベント運営に慣れていないと「不安だから助けてくれる人はたくさんいた方がいい」と思ってメンバーを増やしがちかと思いますが、絶対に間違いです

イベント運営やプロジェクトリーダーに慣れていない人こそメンバーは少なく抑えるべきです。

メンバーを少なくすることで、

  • 各々の責任感が増す
  • 全体をまとめやすくなる

このような恩恵を受けることができます。

まず各々の責任感が増すというのは、「自分がやらなくても誰かがやってくれるだろう」という意識が減ります。 これは結構大切なことで、特に私のように「これやってほしいけど名指しでお願いするのはなあ…」とか考えがちな人間がリーダーをする上ではマジで重要です。だって名指しでしなくても勝手に動いてほしいじゃん。

実際、私は実行委員長として仕事を割り振る立場だったはずが

  • webサイトのデザイン、コーディング
  • 企画書の作成
  • ステッカーの入稿
  • Twitterでの広報

あたりの仕事は自分でやってました。

この辺、できる人が他にいなかったというのもあるんですが、本来はメンバーに投げるべき仕事ですよね。 それができなかったのは「メンバーが自主的に動いてくれる」環境を作れなかったこと、「誰かに名指しで仕事を頼む」のが苦手だったことが要因です。

そのうちのメンバーが自主的に動いてくれる環境作りというのは、メンバーを減らすことである程度は達成できると思います。もちろんメンバーの士気にもよるとは思いますが。

2つ目の全体をまとめやすくなるというのはそのままの意味で、20人に伝わるように発言するのと10人に伝わるように発言するのとでは間違いなく10人に伝わるように発言する方が楽です。 もちろん10人より5人の方が楽だし、5人よりも1人の方が楽です。自明ですよね?

確かにプロジェクトを遂行する上である程度のメンバーは必要ですが、意思伝達の相手は少なければ少ないほどリーダーの負担が減ります。

それも今回のように近くとは言え学校を跨いだプロジェクトの場合尚更です。 前回の記事で書いた通り初対面のメンバーが多い中で、どんな人かもわかっていない相手に仕事をお願いしたり情報を伝達するのは本当に大変です。

正直、最後まで誰がメンバーで誰がメンバーじゃない(メンバーと仲の良いお手伝いさん)なのかとか、メンバーの顔と名前と学年を一致させたりだとか、そういうのができずにいました。リーダーとして本当にダメです。

ただ、間違いなく自分のリーダーとしての責任感不足もあったものの、メンバーを多くしすぎたこともその原因の一つです。

プロジェクトマネジメントの経験が浅かったり、不安が多いうちは協力者の存在は本当にありがたいものです。 ただその一方で、自分に管理できないほど協力者を増やしてしまうとかえって混乱することになりかねません。

という理由で、慣れないうちは自分の信頼の置ける友人などと小さいグループでプロジェクトを進めることをおすすめします。

まとめ

  • プロジェクト運営が不安ならメンバーは増やすな

以上です。

とりあえず今のところイベント運営の話について頭においていたのはこれで全てです。 もし他に「こういうとこ教えてください」とかあればリクエストください。