Theories of Pleiades

技術の話とかイベントに行った話とか思ったこととか

高専カンファin西京についていろいろ思ってたこと

はじめての高専カンファ運営でした。実は結構いろいろと悩むことが多かったのでこのへんで昇華しておきたい

 

ぼくが実行委員長でいいのかな

元々チームの前の方に立って人を動かすのも新しいことを始めるのも好きでした。だから高専カンファやろう!という流れが出たときも、「宇部高専でやるなら実行委員長やるよ」という声を上げました。

ただ冷静になって考えてみると、

  • そもそも高専カンファ参加経験が乏しい(全部で2回)
  • 高専カンファに行って発表できるほど技術的に強くない
  • 人の動かし方が雑(というより、口が悪い)
  • 他の高専カンファ主催者さんたちとかなり路線が違う

などなどいくらでも不安要素が出てくる状況。正直これ大丈夫なのか?と何度も何度も考えました。

高専カンファへの参加経験が乏しいこと、技術的に貧弱なことはまあそのままの意味なので、後ろの2つについて軽く触れておきます。

人の動かし方が雑

前述の通り、ぼくは元々よくリーダー仕事を請負うタイプでした。

ただ、問題なのが、ぼくはチームの人に好かれるタイプのリーダーではなく、どちらかというと嫌われるだけ嫌われて最後に残った人とプロジェクトに取り組む方で、「そもそもそれってリーダーとしてどうなの?」というのもありました。

このタイプって恐らくリーダーというより副リーダー向きの性格で、そこについての葛藤というか「本当に自分で良かったのかな」という気持ちが強かったです。

自分の中でも、「リーダーなんだからちゃんとメンバーに好かれる立ち居振る舞いをしなければ」という気持ちはあったものの、結局1年間は続かず、メンバーの一部に「それはどうなの」と言われてしまうような発言をしてしまったり、リーダーとして相応しくないのでは?という立ち回りはしてしまったな、と振り返ります。

他の主催者さんたちと路線が違う

高専カンファレンスの歴史において今まで、毎日Twitterで500POSTし、自分の写真が切り抜かれクソコラ素材にされ、発言がbotになり…という実行委員長がいたでしょうか?

実際自分は新参者なので、もしかしたらそういう人がいたかもしれないです。もしいたら仲良くなれそう。

ぼくは元々高専カンファだったり外部のハッカソン・ゲームジャムなんかについては可能な限り参加していきたいタイプで、得られる限りの知見を頭に蓄えたいと思っています。ただそれと反対に、ぼくは他の高専カンファ参加者さんのように落ち着きがあり、技術が強くて、…というようなよくできた人間ではありません。残念ながら。

主催者さんだけ見るとその傾向ってかなり顕著で、ぼくのようなゆる~く生きてるタイプの人ってほとんどいないように思います。少なくとも観測範囲にはいないんですよね。

その今までの主催者さんたちと全く路線が違う人間のぼくが、本当に今まで通り「高専カンファレンス」の名を冠したイベントを主催していいものか?自分がそれを行うことで今までを築き上げてきた人たちに対して失礼な結果を招かないか?

そういった心配を西京カンファまで約1年間引きずってきました。

 

ふざけるの大好きな人間が実行委員長をする上で

前の項でも書いたように、ぼくはふざけるのが大好きで、他人におもちゃにされて楽しむようなどちらかというと不真面目な要素を持った人間です。そのような、インターネット上でネタにされているような人間が実行委員長をする上で、気をつけなければいけないことはたくさんありました。

そのほとんどが、

高専カンファレンスin西京を私物化しないためにはどうすればいいか」

でした。

自分のような「いじられキャラ」と呼ばれるような人間が、知り合いの多い中壇上に立って挨拶をしたりLTをしたりしますよね。

するとどうしてもある程度はいじられたり冷やかしを受けたりってするもので、それを如何に身内のノリにならないように制御できるかとか。更に言うと実行委員の中でもそういうノリは存在して、「はすみ」が「実行委員長」をしてるのをもっとネタにしてコンテンツとして押し出そうとしてみたり。身内イベントならそれでもいいんですけど、高専カンファレンスっていうイベントを主催する上では私のことなんか知らない人の方がずっと多いわけで、そこの裁量、自分のことを知っている人にどれだけ自分の扱いを考えてもらえるか、そういうものが非常に難しかったです。

私物化する、しないというとあまりに大袈裟な気もしますが、実際にこういったイベントには自分の周囲の人から集まってもらえる傾向にあると思うので、この点は本当によく考えないといけないと思います。

ただ、自分のような「今までの実行委員長と違う路線の人間」が高専カンファレンスを開くことの利点ももちろんあって、今まで「高専カンファレンス」というイベントに参加してこなかった、敷居が高く感じていたという人もこれを機に参加していただけたように思っています。

それは本当に自分だからこそできたことで、来てくれた各位には感謝の気持ちでいっぱいです。高専カンファレンスin西京は個人的にその点を生かしたくて運営していたので、初参加の知り合いに「思ってたよりオープンな雰囲気で楽しかった」と言ってもらえるのは本当に嬉しいことのように感じます。

 

わいわいしたカンファレンスになった

先も述べたように、「オープンな雰囲気だった」「楽しかった」と言ってもらうことができました。これは本当に喜ばしいことで、ぼくがこのカンファレンスを大成功だったと判断した要因の一つです。

ただ、これについても実はまだもやもやしたところがあって、「高専カンファレンス」という名前を使う上で本当に適切だったのか、とかいろいろと考えることもあります。

 

従来の高専カンファレンスというのは、もっと技術系の発表が多く、実際それを目的に参加されている方も多いと思います。その中で今回の高専カンファin西京はどちらかというと砕けた雰囲気で、技術系とは離れた内容の発表も少なくありませんでした。

これって実際賛否両論あるんじゃないかと思っていて、実際自分は悪いことではないと思っています。高専カンファレンス、参加者には情報系の方が多いように感じますが、「高専」という括りである時点で情報系に限らず機械、土木、デザイン、化学、たくさんの分野がありますよね?

それら高専生が「自分の知見について自由に発表する」場が高専カンファレンスだと私は捉えていて、そうなるとどうしても深く技術に踏み込んだ内容を発表することは難しくなると思います。

正直、技術系に深く踏み込んだ発表を聞きたい人は他の勉強会イベントに行く方が絶対に効率的だと思っていて、そういった勉強会イベントに参加しようとする足掛かりとして高専カンファレンスがある、って感じでもいいんじゃないかなとか。

 

自分は新参者なので、昔から高専カンファレンスを支えてきた人としてはもしかしたらこういった雰囲気の自由な開催は受け入れられなかったりするのかな…?とか思ったりしています。どうなんでしょうね?この辺についてはいろんな人の感想とか捉え方を聞いてみたいという気もしています。

 

最後に

長々となりましたが、ぼくが高専カンファin西京を開く上で気にかけていたこととかを綴ってみました。

もしかするとまた開催にあたって今後に残したい助言とかノウハウみたいなものを書きたくなるかもしれませんがとりあえずはこれで終わりにしておきます。

まあでもぼくのようなお調子者でも気をつけるところ気をつければイベントの主催とかできます。どんな人じゃないとできないなんてことはありませんし、興味がある人はぜひ挑戦してみてほしいと思います。